前から気になっていた1級建築士設計事務所。建築設計の専門家に頼む家・・
一部の富裕層にのみ許される贅沢でワガママな空間設計。オーダー建築の極み。
なので、一番敷居が高いイメージでした。庶民には到底手が届かないだろうと。
実は、某WEBサイトの特集記事を見てからずっと気になっていた建築設計事務所があります。
シンプルモダンな空間ですが、どこかノスタルジックな一面も融合しています。木材を有効に使い、光と影の空間の色のトーンが抜群に好みなのです。
これは妻も同じく共感していました。
ここは月に1回ほど相談会を開催していて完全予約制。夏頃に問い合わせた時はすでに先客で埋まっていたこともあり、人気だと思うと少し遠慮がちになっていたのです。
でもそれから色々と見てきた中で、やはりどうしても一度話を聞いておきたいと思い、再度のアポイントとなりました。
この相談会は直に1級建築士と時間をとって話すことができる点が魅力です。
これが即決め手にならずとも、知識と技術両方兼ね備えた人から話を聞けるだけでも相当勉強になるでしょう。
夫婦で期待を胸に臨んだのです。
そこは住宅街の真ん中。建築士の自宅兼事務所になっていました。
自宅前には駐車スペースがあるのですが、1台高級外車が停まっていますね・・お客さんのでしょうか。のっけからやはり敷居が高い感があります。
着くと上品な奥様に迎えられ、すぐに中に案内されました。
打ち合わせスペースは無垢の床で木がふんだんに使われた空間。これは今まで以上にテンションが上がります。
早速、建築士さんの登場。ドキドキと緊張していた記憶があります。
挨拶の後に相談となるのですが、希望する家についての話になりました。
希望する家・・うーん・・
ここまでの見学などで培った知識で自分たちの家のイメージがちゃんとできているか、というと、そこまで鮮明ではなかったのです。
いや、これは妻にとってはもっと具体的にイメージしていたと思います。
男ってこともあるでしょうが、僕ってアバウトな感覚もあってそこまで「これじゃなきゃ」というイメージではなかったのです。
その中でも具体的に決めていることは、
- 延床35坪程度
- 2階建て4LDK程度
- もちろん断熱性能が良い家
- 車は2台置きたい
- 2階リビングは嫌だ
- 和室っぽいものがほしい
- 少しでも庭が欲しい
などなど・・こんな感じでしょうか。
そして住みたい場所、求める暮らし、僕らの場合は共働き前提なので無理なく通える環境が必須です。
素直に建築士に伝えてみると、メモを取りながら真摯に説明が始まりました。
まずは建築実例の画像集を元に、部位ごとに説明。
意外にも(失礼・・!)iPadやPCを使用して沢山のギャラリーをご紹介いただきました。
正直・・・全然イメージと違いました。デジタルを駆使しているのにびっくりです。
こういう時にiPadは抜群のパフォーマンスを誇りますね。
WEBサイトに掲載されていない実例写真では、より細かい意匠が解ります。
直感で気になっていた意匠の良さが、改めて間違っていないものだと認識しました。
デザインが良い、といっても人それぞれですが、僕らの求める上質な北欧モダンテイストの空間に一番近いのです。なんでしょうか。この感じ。ワクワクするデザインなのです。
木の使い方も”これぞ木”というようなあらわしの使い方ではなく、使いすぎず程よい領域に意匠となっている。美しいのです。
ロッジのような木々(モクモク)しまくった感じは求めていなかったので、このバランスが絶妙だと思いました。
そして説明はギャラリーから断熱性能へ。
グラスウールではない手法とメリットなど。そして工法や仕様についての説明。断熱材も直接見せて頂けました。
エアコン1台で家中を賄ったり、ペレットストーブをメイン暖房にしたり、高気密の成せる技でしょうか。選択肢がありそうです。
建設を進める流れについても説明がありました。
建築設計事務所に依頼をすると、建築設計事務所は設計と監理を行い、実際の大工さんは外部の工務店と連携する形になるそうです。
これは僕のWEB業界でもよくあるのですが、設計・進行・管理はディレクターが行い、制作は外部協力会社が行うというスタイルに近いのでしょうか。
その場合、慣習として外部協力会社は隠す傾向にありますが、建築業界では当たり前に協業体制を伝えるということ。
なるほど納得です。
家造りって本当、自分の仕事に近いものを感じます。BtoBなのかBtoCなのかの違いはありますが、工程や分業体制、納品までの流れ、各社独自色の打ち出し方など参考になる点も多いです。
こんな密な話を2時間ほど過ごし、非常に濃い時間を過ごせました。
時間が来てしまったので、次回の打ち合わせ日程を決めました。
これは自然にそうなりました。違和感はありません。それくらい、しっくり来る打ち合わせだったと思います。
なんでしょうか。僕ら夫婦って理屈が好きなので、ノリでどうこうよりも理論を持って説明されたほうが納得がいくのです。
これ以上無い手応えを得た建築設計事務所での相談会。
次回までに予算面など現実的な部分を考えてくることになりました。